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「米国は日本型デフレに近い」セントルイス連銀総裁
2010/7/30 6:46
【ワシントン=御調昌邦】
米セントルイス連銀のブラード総裁は29日発表した論文で、米経済について「(デフレに苦しむ)日本型に歴史上で最も近づいている」と指摘し、強い警戒感を示した。米経済にショックが加わった場合「米国債の購入を通じた量的緩和策の拡大がより適切」と主張した。
セントルイス連銀のブラード総裁は世界経済は金融危機に伴う景気の深い谷から回復しているが、米経済は「インフレ予想が低下するという負の影響を受けやすくなっている」と説明。そのうえで、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策運営も現在のこうした情勢に部分的に影響を及ぼしているとの見方を示した。
ブラード総裁はFRBが米連邦公開市場委員会(FOMC)後の声明で、ゼロ金利を長期間続けると表明していることに触れたうえで、日本では、このゼロ金利の長期化の確約がデフレを招いたと示唆。事実上のゼロ金利を長期間続けるという約束を延長することは、逆にデフレを招くリスクをはらむ「もろ刃の剣」になると分析した。
一方、中央銀行が国債などを買い上げて市場に資金を大量に供給する量的緩和政策については、英国が金融危機後に実施し、インフレ期待を保つことができたと指摘。日銀が2001年から実施した量的緩和については「政策目標を達成するまでバランスシートを拡大しておくとの信頼性を得ることができなかった」と述べ、不完全だったとの認識を示した。
ブラード総裁は今年、FOMCで投票権を持つ。論文では金融政策運営の考え方を示すにとどめ、現段階で追加金融緩和が必要かどうかについては言及していない。同総裁は今月下旬の日本経済新聞とのインタビューでも、今回の論文と同様の認識を示したうえで「追加緩和が必要な状況にはなっていない」と答えている。