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新聞は自分で買って読め
via http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20091120/177859/
2009/11/20 18:12佐々木二郎
新聞を読まない人が増えたとか。そう言えば、通勤電車で新聞を読んでる人が少数派になっちまったような感じです。若い時から、業界紙や経済新聞を当り前に読んできたアタシとしては、まァ、余計なお世話かもしれないが、読んだ方がいいに決まっているし、むしろ、ビジネスマンなら読むのも仕事と思わなくっちゃ。そう言ったら、うちの経企のお若いのが、「次郎さん、ちゃんと携帯でニュース見てますよ」だと。最近、とうとう若い者にまでファーストネームで呼ばれるンです。まァいいか、悪気はなさそうだし、親近感と思えば、それはそれでかわいいもンよ。でも、新聞くらいしっかりと読まないと、ビジネスの話はできないじゃァないですかねェ。携帯でニュース。読まないよりはいいけれど、それじゃァ見出しを見てるだけ、本質はつかめません。
情報化時代、実は、誰もが知っている話なんざァ情報とは言わねェのに、携帯で知ったことを、貴重な情報と思っていたら大間違い。こんな単純なことが分からねェようじゃァいけません。第一、聞いた人がウ~ンとうなるくらいの話でなくちゃァ情報ではありませんやネ。だから新聞をシッカリジックリ読む。そうすれば、その行間から透かして見える真実や本質が分かるようになるんです。新聞読むのも勉強なんですよ。
なのに、携帯で済ませようなんざァ、それは手抜きてェもの。まして、忙しいなんてェのは言い訳で、時間はつくるもの。早く起きれば時間なんざァいくらでもあるてェもんだ。何処其処(どこそこ)で事故や事件があった、会社や経済がどうなってる、そりゃァ知らないよりはいいけれど、一体、なぜそうなるのか、その背景にある真実や本質は何か、ここが一番肝心なんですよ。自分で読み込み、自分で判断し、本当のコトを知る。つまり、自分の頭で考えることが大事てェもんです。
それと、新聞は自分で買わなくちゃあいけねェ。これも大事なこと。誰かに買ってもらったり、どこぞに置いてある新聞じゃァ真剣に読まない、と言うより読めねェてェもんですよ。自分で買ってこそ、自分のためになる。そうしなければ、それこそ携帯でサッと見るのと同じで、深いところに入ってはいけません。
もう一つ、読む順番もありまして、とにかく一面から読む。これもちゃんと理由があって、編集者、つまり新聞を作っている者から見た優先順位の確認もしなければいけません。新聞の編集長といえば、新聞の責任者。その人が決めた優先順位は、とりあえず世間の標準なんですな。とりあえずと言うのは、それは世間一般的な優先順位であって、それを読んだ自分はどう思うか、それと比較するのも重要てェもんです。確かに、新聞各紙によっては上下左右の温度差はありますが、大事なのは、自分はどう考えるか、そこが肝心。それも、普段から新聞を読んでいるからこそ分かるてェことです。
さて、経企のお若いの、少しは理解したようで、これからは自分で買って読むそうな。ヤレヤレとホッとしているそこに、またもやお局が乱入して曰く、「ちょっとォ、新聞もいいけどさァ、週刊誌も読まなくちゃァ」。「週刊誌かい?」。そう言うと、「だってェ、芸能人の動向も大切じゃない? 彼らの一挙手一投足、アタシたち、つまり消費者には最重要事項よォ」。さらに言うにこと欠いて、「昔は会社で新聞も週刊誌も、ほとんど全部取っていたのにさァ、それを、経費節減っていって止めちゃって、この会社ケチなのよォ」だって。
ああ、お局は、週刊誌も、しかも会社の経費で読んでいたってェことか、さすがと言うしかありませんや…。クワバラ、クワバラ。
トラブルと災害が続発するTFT液晶パネル用ガラス基板生産
via 日経BP Tech On! http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20091023/176756/
2009/10/23 15:00
宇野 匡=DisplaySearch
われわれが10月に発刊した「季刊 LCD用ガラス基板調査レポート」の掲載データに最新市況を織り交ぜて,液晶パネル用ガラス市場展望を語りたい。
米Corning Inc.の台湾・台中工場で10月19日の日曜日に電力障害が発生した。電力供給が遮断されたことにより,いくつかの溶融窯で温度が低下し,ガラスが窯の中で固まってしまった。Corning社は被害の状況について,「現在調査中」(22日時点)と発表している。
ガラスの溶融窯のメンテナンスとしては,温修(hot repair)と冷修(cold repair)がある。温修は窯の熱を維持したままの修理であり,比較的短期間で修理は終了する。冷修は窯の熱を落とした上で,耐火レンガを取り替える必要がある。窯の容量により修理の期間は変化するが,Corning社の1窯当たりの生産能力は他社と比較して小さく,2~3カ月を要する。今回の事故では,冷修が必要と推測される。
同社Vice Chairman and Chief Financial(副会長兼CFO(最高財務責任者))のJames B. Flaws氏は,2009年第4四半期(10~12月)の出荷量見通しを,当初の前期比5%増から横バイもしくは微減に下方修正した。詳細は発表を待たなければならないが,電力供給のバックアップが機能しなかったことについては,原因の解明と対策が求められる。
パネル・メーカーへの影響は?
冒頭のレポートによると,TFT液晶パネル用ガラス基板は2009年弟2四半期以降の急激なパネル市況の回復に対して,不足あるいは逼迫(ひっぱく)した状況が続いてきた。懸念されるのは,パネル・メーカーへの影響である。しかし,第4四半期は,クリスマス商戦向けの生産が終了する季節変動により,パネル需要が前四半期比で11%の供給過剰へと緩和するとわれわれは予測している。このパネル需給緩和の傾向の中で,業界全体では,今回の事故の影響も解消されると考えている。
ただ,短期的には,Corning社の台中工場が直接供給していたパネル・メーカーへの供給のバックアップは,同社1社では困難と考えられる。従って,旭硝子や日本電気硝子との交渉が必要となるため,混乱が予測される。また,パネル・メーカーが必要以上にガラス基板を発注する可能性が高く,パネル・メーカーのパワー・バランスにより,必要量を確保できないパネル・メーカーが出てくる可能性はある。
われわれは,今回の事故によるガラス基板全体の需給シミュレーションを実施した。結果として2009年第4四半期の需給は,事故がなかった仮定の8.6%から5.4%の“バランス傾向”となった。米DisplaySearch社では5~10%の供給過剰を「均衡(バランス)」と定義している。今回のCorning社の事故による全体需給への影響は約3%となっている(図1)。
8月には,駿河湾を震源とする地震の影響により,静岡工場の溶融窯4窯が影響を受けた。8月の地震直後は,需要が非常に強い状況にあったため,パネル・メーカーへの供給不安が懸念されたが,ガラス・メーカー各社の努力により影響は最小限にとどめられた。今回の事故は,8月の地震より影響が大きくなると考えられる。しかし,前述の通りパネル需要が緩和傾向にあり,全体では影響は軽微であると考えられる。

図1 ガラス基板の需給シミュレーション
出典:ディスプレイサーチ「季刊 LCD用ガラス基板調査レポート」に一部追記
(画像のクリックで拡大)
新規参入は非常に困難なガラス基板だが…
2009年を通して,供給が不足あるいは逼迫した状況が継続してきたため,TFT液晶パネル用ガラス基板は部材の中では最も注目を集め続けている。8月の地震と今回の事故により,さらにガラス基板は注目の的になると考えられる。
供給不足と連続の事故は,ガラス基板メーカーにとっては,長期的には懸念する必要があるだろう。パネル・メーカーがガラス基板の安定確保のために,ガラス基板の垂直統合を模索する可能性が高まっているからだ。実際,韓国LG Display Co., Ltd.は,韓国LG Chem Ltd.でのTFT液晶パネル用ガラス基板の投資を正式に発表している。韓国Samsung Electronics Co., Ltd.はCorningとの合弁会社Samsung Corning Precision Glass Co., Ltd.(SCP)により,ガラスの供給不安からは最も遠いパネル・メーカーとなっている。
ガラス基板は,その製造技術の難しさや投資金額の大きさから,新規参入は非常に困難である。しかし,供給不安はパネル・メーカーによるガラス基板の垂直統合に大義名分を与える結果となるため,今後のガラス・メーカー各社の対応は非常に重要であると考えている。
「光配向で液晶パネルを根本的に変える」――シャープ 水嶋氏
「光配向で液晶パネルを根本的に変える」――シャープ 水嶋氏
2009/10/13 09:00加藤 伸一=日経マイクロデバイス
シャープの常務執行役員 研究開発本部長の水嶋繁光氏。日経マイクロデバイスが撮影[クリックすると拡大した画像が開きます]
シャープは,液晶分子の配置方向を精密に制御できる光配向技術を使った液晶パネルの量産を開始した(Tech-On ! 関連記事 1)。同社では,光配向を「ASV」技術に代わる次世代の基盤技術と強調する。光配向を,「液晶パネルの技術者にとっての「夢」だった,液晶分子を自由に配向できる技術」と強調する,シャープの常務執行役員 研究開発本部長である水嶋繁光氏に聞いた。
――なぜ,光配向なのでしょうか。技術的な最大のインパクトを教えてください。
次世代の液晶パネルの実現に向けて,液晶分子の配向技術を根本から変える必要がありました。現在の技術の延長で,次世代の表示として満足してもらえるのかどうか,次に望む成長を実現できるのかどうか,その解を見出せなかったためです。
光配向を採用する目的は,単なるラビングの代替ではありません。任意の方向や角度で自由に配向を制御できなければ,目的が達成できません。面に対して水平方向にしか配向できないラビング法,決まった範囲に限定して配向を制御できるVA(vertical alignment,垂直配向)モードなどは,いずれも次世代の基盤技術としては,制御できる幅が狭いのです。
われわれ液晶パネルの技術者は,液晶分子を自由に配向させたい欲求に駆られます。液晶分子を任意の方向に,任意の角度で傾けたい。そして,電界を加えると液晶分子が一斉に任意の方向に倒れてほしい。今回の技術によって,こうした配向を実現できるようになりました。
光配向は,液晶パネルを根本的に変える技術です。液晶パネルに要求できるアイデアの幅が数十倍に広がります。われわれは,従来のテレビを少し革新する用途から事業化しましたが,テレビは第一歩に過ぎません。今後,飛躍的に進化した液晶パネルが登場します。
――光配向によって,どのような「すごい液晶パネル」が登場するのでしょうか。
われわれのアイデアは,まだ公開できません。
――例えば,リブに関係なく画素内を分割できますので,分割する領域数を従来の4から16に細分化する,といったことはすぐに思い浮かびます。
画素内の分割については,細分化だけでなく,分割領域ごとに面積を変えることもできるようになります。
とにかく,今までは実現できなかった領域に,液晶パネルを導きます。対象はVAモードの液晶パネルだけではありません。例えば,TN方式の液晶パネルの画素寸法を1~2μmに微細化するために使うこともできます。
光配向には,こうした技術が包含されています。単なる改善,工夫の基となる技術ではないのです。
――光配向は,以前から提唱されてきました。実用化を阻んできた壁は主にどんな部分にあり,どういった工夫によって乗り越えられたのですか。
主に三つあります。第1は配向膜材料の開発,第2は従来にない斜め露光装置の開発,第3は前後の工程を含む,まったく新たな配向プロセスの確立です。
例えば,配向膜材料では,配向の安定性,感度,配向の方向や角度の自由度の実現がポイントです。
まず,配向の安定性では,液晶分子を配向する方位角が経時変化しないことです。配向膜の加工は,紫外線(UV)の照射方向に向かうように,配向膜表面の高分子の主鎖を傾ける方法で行っています。パネルの駆動時において,バックライトによる照射および熱や電圧の印加によって方位角が変化してはいけません。
感度は,生産性に関連します。研究レベルでは,配向膜の形成時に数百mWを照射する開発成果が多かったのです。これでは露光時間が数十分間となってしまい,量産には適用できません。露光時間を数十秒間に収めるために,材料の感度をケタ違いに向上しなければ実用化できませんでした。
こうした要素は,一方を改善すると,もう一方が犠牲になるといったトレードオフとなります。高分子は,数成分系の共重合体とし,主鎖や側鎖,架橋反応の設計,溶剤や添加剤の選択などを約10年間検証しました。
また,開発した材料は,ガラス基板の上に塗布すること自体が難しいものでした。しかも,数十nmの厚さで,均一に塗らなければなりません。直前の工程で,配向膜材料を塗布しやすくする処理を行っていますが,この前処理でも,オゾンの雰囲気で基板の表面に紫外線を照射することで接触角を低くして濡れ性を向上させるという,従来の方法をそのまま適用できません。さらに,配向膜材料の塗布方法も,従来のロール印刷ではない方法を使っています。
――広い話になりますが,シャープはこれまで,主に性能の向上を目指して液晶パネルの技術を開発してきた印象があります。ところが,シャープの主な販売先であった先進国の高機能品市場がニッチ市場になって来ています(Tech-On ! 関連記事 2)。技術開発の方針として,新興国のボリューム・ゾーンを狙って,破壊的に安くするリーズナブルなデバイスに最先端技術を投じるほうが,開発投資の効率としても利点が増してきているように見えます。
すべての基本となる基盤技術として,高い機能を実現でき,かつ,グリーン化に向けた環境性能が高く,できるだけ安く製造できる点を,共通要素に位置付けています。性能は高いけれども,価格が高くなってしまうという技術は,基盤技術にはなりえないのです。
今回の光配向は,次世代の基盤技術として自信を持っています。まずは,テレビとして,低消費電力,高コントラスト,高速応答,かつシンプルな構造で低コスト化できる技術として展開しますが,そこにとどまるものではありません。圧倒的な低価格を実現する技術として活用できる一方,見たことのない高画質を実現する技術としても活用できます。
われわれはこれまで,先進国の6億人の市場を対象とした製品を作ってきましたが,今後は全世界の66億人の市場を対象にする必要が出てきています。先進国向けの6億人の市場を対象とした製品と,新興国の20億人,さらに残りの40億人の市場を対象とした製品は,目的に合わせて,それぞれ独自に企画しなければ通用しないでしょう。われわれが「地産池消」と主張している理由の一つも,先進国向けの製品から,機能を割り引いただけの製品では対応できないと考えているからです。
研究開発というと,高機能製品に向けて最先端技術を投じると思われがちですが,実はわれわれは最近,プリミティブな製品に最先端技術を投じる,という方向に舵を切っています。例えば,停電しても視聴できるテレビ,砂埃の中でも視聴できるテレビです。こうした機能は,先進国向けのテレビでは必要がありません。
こうした要求には,単なる既存技術の工夫でも対応できるかもしれません。ただし,長期間,競争力を維持するためには,それぞれの目的に合った製品を生み出すことのできる強力なベース技術の必要性が高まっています。





